パルテノン界隈の午後

パルテノンのそばに、色々な料理を選べて美味しい日本食を出す店があると聞き、
早速ランチに出かけた。
丘からセーヌへ向かって下る坂の途中にその店はあり、パルテノンの裏側が見える。

 
ここの昼定食は、前菜は固定(今日は鮭の和え物とナスの煮浸し)で、主菜2品を10数品の料理から選ぶ仕組みだ。
その前菜二皿と、選んだ主菜2皿がお盆に載ってくる。ご飯とみそ汁も同時にサーヴ
される。なお夜は主菜4品を選ぶそうだ。

とらは、ローストビーフと赤魚。

いのは、サーモンマリネとカニクリームコロッケを選んだ。

ビールやワインを飲んで待つがなかなか出てこない。
グラスがカラになる前に前菜だけでも先に出して欲しいと思ったが、お盆に4皿載せて、松花堂風にすることにこだわっているらしい。ワインのお代わりを頼んだ頃やっと
登場。この仕組みなら前菜ではなく小鉢とか付け合せとでも呼称すればいいのにと
思う。ご飯のおかずにした方が良いものと、酒のつまみにした方が合うような味付けの濃淡が混在していた。コンセプトがよく分からない。
デザートも数種から選ぶ。
クリームブリュレとフルーツサラダ
アイス乗せ。


小さいがけっこう古い店らしい。パリにたくさんあるナンチャッテ日本料理とはもちろん一線を画しているが、ミシェラン目指して頑張っている店とも違う。またオペラ界隈の
日本人観光客目当ての店とも違う。洋食的なものとフレンチ的なものと日本風食堂的なもののミックスとでもいうのか。味はそこそこだし、また来てもいい店だ。

この店あじあ亭からカルチェラタンに降りて行く途中に小さな教会があった。
コンサートをやるらしい。曲目もリスト、ショパンとポピュラー。開演6時半。
パリの教会コンサートには一度は行きたいと思っていたので、さっそく予約した。
ひとり23ユーロは安いのか高いのか。
教会コンサートの好いところは平等感である。
席の上下がなく、みんな簡素な椅子に座る。
冬はすごく寒いという話だが、夏は逆に涼しく一番暑い6時過ぎに
家で過ごすより避暑代わりになり快適である。

演奏者はコンセルヴァトワール在学中の若手有望ピアニスト。
力強い演奏が小さいが音響の良い教会内にガンガン響く。音と会場がいささかミス
マッチな気がしないではないが、大ホールでの音楽会とはまた違った臨場感があってなかなか良かった。(いの)

あじあ亭 Asia-Tee   ★ カード不可、現金のみ。飲み物込みで69ユーロだった。
47 rue de ka Montagne Sainte-Genevieve 75005
電話 01-43-26-39-90

Eglise St Ephrem : 17 rue des Carmes,