2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

友遠方より来るー5

大阪の友人T氏が出張でパリに立ち寄った。 彼は3週間ほどかけて西欧から東欧までの巡業の旅程の真ん中にパリを選んだ。 もちろん我々がいるからだが、ここでコインランドリーを使って溜まった洗濯物を一挙にクリーンにする魂胆だった。 午前中に懸案をスッ…

もうひとつの中華街

13区の中華街はガイドブックによく載っているが、20区の中華街に関する記事は ほとんど見当たらない。しかし発生系譜的にはこちらの方が老舗だろう。 この辺は移民の町、人種のるつぼだ。路上の人種を観察するに、東洋系が多い13区と違い、中東系や黒…

コクリコはどこに

与謝野晶子の短歌「ああ皐月 仏蘭西の野は火の色す 君も雛罌粟 われも雛罌粟」を少女のころ読んだ時から、いつかはこの光景を見てみたいと思っていた。 4月下旬コートダジュールに行ったとき線路脇に2〜3輪 さいているのを見つけ、南だから早いんだ、パリ…

ねずみ山公園ー6月

6月。パリに来てはや半年。 真冬のねずみ山公園は枯れ木のにぎわいだったのに今は昔。 ジューンブライトの月なのに今年は異常気象。終日小雨が続く日が珍しくない。 梅雨を連想させるが、流石に湿気はない。 日照が少ないせいか冷たい空気の日も多く、朝夕…

ルイヴィトンとタイ料理

中世から現代までの装飾美術やデザイン展示で有名な装飾芸術美術館で、 ルイ・ヴィトンの特別展開催中と誘われ出かけた。チュイルリー公園が始まる、ルーブル宮の北西の端の棟が装飾芸術美術館の エントランス。 ← 左のひげ親父が創業者ルイ・ヴィトン。 大…

友遠方より来るー4

旧知の友人が出張でパリに来た。飛行機の都合で心ならずもパリへ直行、しかもアポの予定より2日早く入らざるを得ず、仕方なく我々と2日間共にすることになった。 宿は我が家から徒歩15分の4つ星ホテル Aiglon。 スィートの部屋からはモンパルナス墓地が…

ポロネギ進化論

ポロネギの季節もそろそろ終わりである。 初めてヨーロッパの野菜で料理を作った時、冬は長ネギ、夏はキュウリ、この2つの 野菜があまりにも日本のものと違うので、本当にまずいと思った。 ポロネギはぐたぐたに煮ればいいということを知ったが、なにも日本…

夏至の音楽祭

6月21日は夏至。 一年で一番短い夜を音楽三昧で過ごそうと1982年からフランスで始まった音楽祭(Fete de la Musique)は30年目を迎えヨーロッパ諸国にも拡大している。本家パリでは街中にあらゆるジャンルの音楽があふれていた。この日はヨーロッパ…

南西フランスのドライブ

ボルドーからトゥールーズ、カルカソンヌを経てアビニヨンまで南西地方約1,000kmのドライブをした。 ボルドーから南下した時は延々と松の林というより森が続き、丘陵地帯やピレネー 山脈のふもとを走り、最終日、カルカソンヌからアビニヨンへ一気に…

カルカソンヌ 城内

城内ははっきり言って何もない。 あるのはレストラン多数、ホテルと土産物屋がそれぞれ10軒くらいか。 公衆トイレは2か所だけ。 他にあるのはバジリク教会サン・ナゼールだ。 前身のチャペルは13世紀後半。時を重ねロマネスク建築とゴシック建築の合体…

カルカソンヌ 歴史と城壁

カルカソンヌはヨーロッパ最大の城塞都市、フランスではモンサンミシェルと共にもっとも人気のある観光地である。 53の塔を持つ堅牢な城壁に囲まれており、このように完全に近い形で残っている城塞都市は稀である。ブドウ畑の向こうに現れる城塞 城壁の外…

モンセギュ―ル城登攀?

朝の天候は曇り、霧がかかっている。 ホテルのフロントでモンセギュ―ル城に登ろうと思うのだが、と聞くと、険しい岩の道もあるので、滑らない靴で行った方がいいとの事。でも今はいている靴しかない。 上りにどれくらいかかる、30分ぐらいだろう、それなら…

6月18日 備忘録

・ 天気が不順だ。6月だというのに全く安定しない。 三日も四日も長袖やジャンパーをはおる日が続いたと思うと突然強い太陽が照りつけたりする。今朝は雷雨で目が醒めた。3時間ごとに目まぐるしく天気が変わる。晴れたり曇ったり雨が降ったり。雨はけっこ…

モンセギュ―ルの村と宿

つづら折の急坂を登っていくと突然見覚えのある形の山が眼前に現れた。 モンセギュ―ルだ! 車を降りてつくづくと眺める。切り立った山の上に城塞がぼんやりみえる。 天候はうす曇り。明日は晴天となることを祈って登山を見送り、ホテルのある谷合の村に向か…

トゥールーズ最終日:ショッピングとランチ

ホテルのチェックアウトは12時だが9時半には精算を済ませ、駐車場に泊めてある車に荷物を運び込む間も惜しみ向かった先はまだ閉まっていた。10時半開店との張り紙を確認し、 それまで近くのカフェでお茶した。 とらはその間も抜け目なくショッピングバ…

トゥ-ルーズのランチは懲りずにミシュラン一つ星

前夜はカジュアルな店だったので、ちょっとこじゃれた店をと探したら、キャピタル広場から入ったところにミシュラン一つ星レストランがあった。ミシュランは懲りたはずだが、ここは最近星をもらったという ことだし、場所はキャピトル広場1番地という一等地…

トゥールーズ市内散歩

朝から快晴、今日は終日トゥールーズ市内観光だ。予報だと最高気温28度、湿度はパリよりは若干高いが東京と較べたらカラッとしている範囲だ。 まずは町の中心、キャピトル広場からスタートした。 立派な市庁舎の時計の上にこの名前の由来 Capitolium 「議…

フォアグラハンバーガー

トゥルーズの町中、旧市街に投宿するメリットは観光スポットへのアクセスが便利な こと。デメリットは迷路のような狭い一方通行だらけで、車の運転や駐車に難儀する ことだ。 ホテルから一番近い名所、サンテティエンヌ大聖堂にまず出かけたが時刻はすでに …

薔薇色のまちトゥールーズ

トゥールーズはフランス第五の都市、地中海と大西洋を結ぶ要所にあり、 ローマ時代から栄えた町である。 オレンジ色や赤色の暖色系のレンガの建物が並び 「薔薇色のまち」として知られている。ホテルはスムーズに見つかった。チェックインして荷物を預け町に…

アキテーヌの三ツ星レストラン

ボルドーから一時間ほどで、小さな村ウジェニー・レ・バンに着く。番地もなくナビに City Centre と入力しておいたが、そこが目指すホテルだった。 ここのレストランが予約しておいたミッシェランの三ツ星だ。 広大な敷地を持つホテルの庭は美しい。 特に…

南西フランスへ 準備/スタート編

4月の復活祭(イースター)にロワール行ってから早くも2か月、ペンテコステ(五旬祭)=聖霊降臨祭が過ぎた。ペンテコステはイースターから数えて第7日曜日=今年は 5月27日、カーニヴァルから始まった一連のキリストの復活を中心とした移動祭日で あ…

福禄寿飯店

ファッションブランド店が立ち並び、いつも混雑するサン・トノレ通りも日曜は 閑散としている。 しかしこの中華料理店は昔から日曜・祭日いつでもオープンしており客を 裏切らない。メニューも日本語完備だ。 セーヌ散歩の後なので喉が渇いた。まずは青島ビ…

セーヌ河を歩く その二

休憩後シテ島の左サイドに沿ってポン・ヌフ橋へ向かう。 河岸を歩いてみて初めてパリ独特の表現「左岸・右岸」を実感する。 川上から川下へ向かって(東から西へ)右手が右岸、左側が左岸という訳だ。 ポン・ヌフの橋げたから見えるのは ポン・デザール橋。…

セーヌ河を歩く その一

東京での朝の散歩コースは隅田川河畔だった。 相生橋から永代橋、時には遠く両国橋まで足を伸ばした。 季節も良くなってきたので久しぶりに河畔を歩こうかと、天気の良い一日セーヌ河を 上流から下流へ辿ってみようと計画した。とらを連れて一気には無理なの…

お惣菜でお昼

家には食材がない、か、とらが飯を作る気がない、とか、月末でカネがなく外食不可、というようなシチュエーションの時がどうするか。 日本と同じ。出来合いのお惣菜を買って来る。でもコロッケやトンカツ、天ぷら、刺身、塩焼きや煮魚などのご飯系のおかずは…

ラオス料理

イタリー広場から南へ延びるシュワジー通りから中華街は始まる。通りの中ほどにあるこの店は東南アジア専門のS氏の臭覚により発見され、絶賛された名?店だ。 中華街とは呼ぶものの実態は中華、タイ、ベトナム料理が 対等に混在するなかで、ラオス料理とい…

近代美術館

初めてパリを訪れたのが1976年、その翌年ポンピドーセンターは完成した。石造りの古都にあって明らかに異形の建物だ。 「現代的芸術創造のためのセンター」というのが趣旨だから、企画段階から確信犯的に周囲から浮いたデザインが意図されたのだろう。この建…

初夏の植物園

セーヌ河畔のオーステルリッツ駅の近くに植物園の正面入り口がある。 しかし、モスクに併設されているカフェでハッカティーなど飲んでから行ったので 裏口から入った。 すぐ正門に通じる長さ500メートル余りの大広場にでる。 銅像は王立植物園時代の管理…

パリのモスク

中東は日本からは地理的にも心理的にも遠い国々であり、イスラム教は4人まで妻が持てるとか、アルコールはダメとか、断食の時期があるとかの断片的な知識しかないのが一般的な日本人ではないだろうか? パリには中東からの移民が多いし、髪をベールで覆った…

パリでハシゴ

軽くつまみながら飲める店に行こう、とふと思いつき、以前ランチに行った9区のバスク居酒屋を目指して家を出たが、ちょっと出遅れたのでもう満員かも知れない、とふと ネガティブ思考が働き、最初の道を急に右に曲がりイタリア広場へと転進した。 つまむ程…