福禄寿飯店

ファッションブランド店が立ち並び、いつも混雑するサン・トノレ通りも日曜は
閑散としている。
しかしこの中華料理店は昔から日曜・祭日いつでもオープンしており客を
裏切らない。メニューも日本語完備だ。

セーヌ散歩の後なので喉が渇いた。まずは青島ビール
1995年夏、ケニア旅行に行った時ナマ水厳禁。
つまり暑いのにきりっと冷たい氷が飲めず、
ビールなどのビン入りで我慢を強いられた。


旅行を終えパリに戻るや即この店に駆け込み、氷たっぷりのジントニックで生き返った気がしたことを思い出す。

初めてパリに来た1976年の冬、この店はもう既にあった。
当時濃い味のフランス料理に辟易するとここへ来て、これらのスープで一息ついたものだった。

北京スープ

蟹とアスパラのスープ





酢豚

青菜炒め

エビ焼そば




どの料理も昔と変わらない味に思える。中華汁麺を注文するとスパゲティーニかカッペリーニが出てきたようないかさま中華ではない、当時としては数少ないまともな中華を出す店として貴重だった。
しかしそれから時が経ち環境も変わった。今やフレンチの味は軽くなり、新しい本格
中華も当たり前となり、ウナギの野田岩がすぐ隣で営業している。

10数年ぶりに食してみると、古い時代の昔の中華だな、と
しみじみ実感した。(いの)


他に白ワインも合わせて85.2ユーロ

福禄寿酒家  Auberge Des Trois Bonheurs
280 rue St-Honore 75001
電話; 01 42 60 43 24