2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ルテティアの円形劇場

パリはローマ時代ルテティアと呼ばれていた。 初めてこの地名が登場するのはジュリアス・シーザーの「ガリア戦記」の中である。 ローマの遺跡で現在パリに残っているのはクリュニー中世美術館で見られる浴場跡とここのアレーナ(円形劇場)のふたつだけだそ…

我が家のアルコール・コレクション

我が家のワイン以外の酒コレクション一挙公開。まずは定番、ロシア・ウオッカとイギリス・ジン。 いずれも37.5度。アルコール度数が上がると値段も上がる。 ウオッカは絞りたてのオレンジジュースと、ジンはトニックと割って食前酒として 飲んでます。こ…

セビリヤの理髪師 初日

オペラの初日は特別な日で正装の人も多いと聞いて、 ぜひと予約した。 もちろん私は着物である。セビリアの理髪師なのでスペインを 思わせる赤に黒のレース模様の着物にした。 プログラム売りのお兄さんも気合が入っている。 前回のドン・ジョヴァンニで筋書…

ダゲール街に近いビストロ

以前フードライターA女史から紹介されたフレンチがあったことを思い出し行ってみた。 着いてみれば、いつも買物をするダゲール商店街の 一本外側で、何度かこの店の前を通っていたほどの 近さだった。ドアを開けてくれた白髪のじいさんはウエィターなのに愛…

モンパルナス墓地

モンパルナス墓地の周辺には、モンパルナス駅、時々食事や美容院に行くババン、 よく買い物に行くダゲール商店街があり、我が家からは徒歩12〜3分の距離にある。 まわりを高い並木に囲まれ、墓苑内も木が多いが鬱蒼とはしておらず、どこか明るい 公園墓地…

春の並木道

郊外や公園に行かなくても、街中で季節を教えてくれるのは並木道である。パリの 道路は道幅が広い。 我がアパルトマンの前の通りは住宅街でメインな通りではないが、中央に散歩道風の広い歩道、左右に2車線、一番外側にまた歩道がある。こういった道路には…

ライ・レ・ローズのバラ園

パリのバラ園といえばブローニュの森にあるバガデル庭園が有名だが、お花見をした ソー公園の近くにオールドローズの宝庫として知られているバラ園があると聞き、快晴だが空気はまだ冷たいある日、RERのブー・ラ・レーヌ( Bourg-la-Reine)で降りて、 ラ…

オーべルジュのバスク料理

13区にあるこのレストランのホテルの名前は面白い。Residence Hoteliere La Vert Galant。 直訳すると「滞在用ホテル 緑の色事師」で、辞書によると緑の色事師は 「森の盗賊」、「女たらし」の意とある。 するとここは連れ込み宿で、そこのバスク・レスト…

サン・ドニ:王たちの墓

シャノワールさんの推薦もあり、晴れた日サン・ドニに行った。 殉教者サン・ドニが首を切られた後、その自分の首を持ってここまで歩いてきたという いささか猟奇的な伝説と、歴代のフランス国王の墓があることで有名である。 噂によるとひったくりなどでパリ…

5月のねずみ山公園

今年の天候は不順で気温が上がってもいつまで経っても空気は冷たい。 いろいろな緑が力をつけてきているが、一気に温かくならないので百花繚乱とは いかず、少しづつ時差をつけ、そろそろと咲きだしている。 4月はマロニエの白い花が主役だったが、今は紅花…

自宅のご馳走:シャトーブリアンステーキ

白アスパラガスの季節である。ステーキの付け合せとしていやになるほど白アスパラを食べたいと「いの」が言いだした。 ちょうどいただきもののサンテミリオンの良いワインがあったので、それではと三ツ星 シェフも買いに来るというダゲール街はずれの肉屋に…

グラン・ブルバールのバスク料理店

9区の銀行街、BNPパリバ銀行正面への小道の両側には小さな食堂が並んでいる。 ここはその一軒。ウインドウには「ベスト・バスク、郷土の味」とある。 中に入る。バーカウンターと小さなテーブル席がいくつかあるだけだ。12時過ぎに我々が座ったあと、…

アンナ・ネトレプコのリサイタル

昨年メトロポリタンオペラで来日が予定されていたが、フクシマの影響で出演を中止 したアンナ・ネトレプコのリサイタルが8区サル・ガヴォーであるという情報を得てすぐに予約した。ロシア出身のネトレプコは今最も人気のあるソプラノのひとりである。 チェ…

生ガキで打ち上げ

S+F夫妻滞在の最終日の夕食はペンディングになっていた生ガキ。 凱旋門の一つ先の駅TERNEの専門店を予約した。 一般のカフェでは4月で終わりにしているところも多いが、マルシェでも売っているし、旬は過ぎたとはいえ、まだまだおいしい。生ガキの…

カタコンブの後の昼食:日本語メニュのあるカフェ

カタコンブの後、何が食べられるか? 骨付き肉をガシガシ? 野菜かなということで午後ギャラリーラファイエットで買い物をしたいというF女史の希望を考慮し、グラン・ブルバールに近いバスク料理店へ向かった。 しかし土曜日の昼はお休み、BNPパリバ銀行…

新フランス大統領誕生

5月15日オランド大統領が誕生した。この日の朝方は薄日が差していたが、風は冷たく町行く人々は皆コートやマフラー姿。そこへ更に温度が下がり昼前から黒雲がわき上がり突如嵐のような天候となった。 日本の新聞なら「困難な船出を暗示するかのよう..」…

カタコンブ

モンパルナスタワーや凱旋門の登楼、ブローニュの森、オルセー美術館やセーヌ河 観光など積み残し案件が多々ある中で、帰国の前日S+F夫妻がどうしても、と選んだのはカタコンブ見学。 ホテルから1分という地の利から夫妻は10時開場の30分前に行くが…

日帰り小旅行―ランス大聖堂

たっぷりヴェルダンで時間を費やしたので、古戦場を後にしたのは4時半近くだった。 そこから約120kmを監視カメラを意識しつつも瞬間時速160kmで飛ばし、1時間で ランスに戻った。 ナビのおかげで真正面から大聖堂にアプローチでき、奇跡的に見つ…

日帰り小旅行―ヴェルダン

ヴェルダン情報を検索した。 ウキペディア以外でまとまったものはなんと昭和13年に書かれた野上豊一郎の随筆であった。妻弥生子と一緒にパリから車でヴェルダンを訪問している。もちろんそれ以降、日本の観光客も訪れてはいるのだろうが、かなりレアな場所…

日帰り小旅行―乗り物編

パリ滞在中の日帰り小旅行、どこへ行きたいか訪ねた時、ベルサイユとかシャルトル、モンサンミシェル等の答えを予想していたが、S+F夫妻の希望はきっぱりヴェルダン。それってどこ? ヴェルダン条約は世界史で習ったことがあるような気がするが……。 第一…

レバノン料理

前日、生ガキを食べたいというS+F夫妻のためにオデオンのカフェに生ガキはあるかと確認してから予約したにもかかわらず、行ってみると生ガキは売り切れだった。 今日こそ希望の料理を、と和食やアルザス料理の店に電話したが、5月1日は国民の祝日のため…

晴れた日はモンマルトル

さて翌日、起きてみると晴天である。 こんな日に美術館はもったいないと連絡をとりあい急遽モンマルトルに行くことにする。 まず駅に行って切符を購入、Navigo Semaine は月曜日から日曜日までの一週間乗り放題のパスなのでちょうどその期間滞在するふたりに…

友遠方より来たる―その3

ゴールデンウィークにバンコク在住のジャーナリストS氏、東京在住の編集者F女史 夫妻がやってきた。 久しぶりの旧友の訪問である。S氏は出張でパリには何回か来たことがあるが観光 する時間はなかったらしい。F女史は初めて。我々も暖かくなってきて本格…

パリの駐車状況

道路を横切る時、まず左を見ることが自然にできるようになってきた。 車が右側通行というのは日本とは反対ということで、日本での道路横断の習慣(=右を見てそれから左)で車道に足を踏み出すと左から来る車に轢かれてしまうのだ。 パリでも交通安全運動を…

フランス 大統領選挙ー3

5月6日、日曜の大統領選挙は夜の8時に投票が締め切られた。 9時少し前にテレビをつけたらもうホランドの勝利スピーチが始まっていた。 52対48、4ポイント差での勝利。フランスの出口調査の精度恐るべし、というか、 ちょっと早すぎるのに唖然とした…

空から菜の花

タクシーでニース空港へ海岸沿いの道を走ると向こうに雪を被ったイタリアアルプスが見えた。イタリアが近い。 運転手によると、空港手前の川が昔はイタリアとの国境だったそうだ。 後で調べてみると、ニースはサルディニア王家(旧サヴォイ公家)の領土、つ…

ホテルの庭園

岬の先端に立つオテル・ドゥ・キャップの庭園はかなり広い。ぐるりと散歩してみる。 海辺のレストランからカンヌ方面を望む。 ハイシーズンにはいっぱいになると思われるテラスも今は閑散としている。 藤棚と彫像群。ここはバラ園であるが、バラはまだ咲いて…

カンヌのランチはイタ飯

ヴァロリスからカンヌ行のバスに乗る。 「カンヌまで二人」と運転手に申告すると予定より遅れているのか、奥へ進めとだけ 言われた。 九十九折りの急坂を駆け下りるともうカンヌだ。駅前が終点。ゾロゾロと降りる。 結局バス代は払わず終い。何故タダなのか…

国立ピカソ美術館 (ヴァロリス)

パリのピカソ美術館は来年春まで改装のため休館だ。 ピカソは20世紀の最大の天才と信じる私には実に残念なことである。 パリ以外のピカソ美術館はフランス国内では、コートダジュールのヴァロリスに国立美術館、アンチーブに市立美術館、他にスペインのバル…

メーデー in パリ

メーデー5月1日、フランスは国民の祝日だ。朝の道路は閑散としていた。ところが昼近くになるとパリの街は燃えてきた。 労働者のデモと、大統領選の決着をつけるイベントが同時に発生していたからだ。 まず先の選挙で6.4百万票、3位となった極右のおば…