カタコンブ

モンパルナスタワーや凱旋門の登楼、ブローニュの森オルセー美術館やセーヌ河
観光など積み残し案件が多々ある中で、帰国の前日S+F夫妻がどうしても、と選んだのはカタコンブ見学。
ホテルから1分という地の利から夫妻は10時開場の30分前に行くが既に約60人
ほどの行列ができていた。先頭は9時頃から並び始めた模様。
9時40分過ぎに我々も到着。周りから米語やドイツ語、イタリア語も聞こえるが、東洋系は我々だけ。この興味というか人気の違いはどこに由来するのだろうか。

注意書きが貼ってある。
「ここは心臓の弱い方、呼吸器疾患がある人には危険かも。またお子さんや気の弱い人には強烈な印象を与えるかもしれませんのでご注意」とある。
ということなので、この日記では普段は見て頂きたい写真はできるだけ大きく載せているが、今回のハイライト写真は最少サイズにしました。

狭い坑道を降りていくので一回に入る人数を調整しているらしく、10時を過ぎても行列は遅々として進まない。我々の番がきたのは10時半頃だった。
切符売り場に大人6ユーロ、60歳以上は5ユーロとある。日本人は若く見えるし、年齢証明のパスポートは持ってきていないし、まあ1ユーロの違いだから普通に買うかと思っていたが、とらは決然と大きな声で「60歳以上!」と申告。切符切りの黒人のおばさんはあっそ、てな感じでうるさいことも言わず老人用切符を発行。疑念を呈されなかったことにほっとしたのか、少しがっかりしたのか、複雑な心境だったろう。
入口から螺旋階段で約90段、地下20mまで降りる。
  
もともとは地下の採石場だった。大昔はここからノートルダム寺院などへ石を切り出して運んでいたが、その空地というか空間を利用して市内の共同墓地から無縁仏の骨を夜な夜な15カ月かけて運び込んだのが1786年。
その後もパリのいろいろな墓地から骨は運ばれ続けた。革命の立役者ロベスピエールやダントンなどギロチンにかけられた人たちの骨も混ざっているがなにしろバラバラの人骨が600万体もあり特定不可能。

さていよいよ骸骨の山。興味のある方は拡大してじっくりご覧ください。
しゃれこうべと骨の配列に工夫が見られます。


最初は怖がっていたとらも途中ですっかり慣れ、骸骨をバックに
記念撮影する余裕もできた。
もう一度来る機会があれば頬ずりするかも知れない。

延々と地下を2500mも歩くとさすがに閉塞感も。

再び階段を上がると出口では荷物検査があった。骨を持ち出すふとどきというか訳の分からん輩がいるらしい。日の目を見て皆一様にほっとした表情だ。

出口対面の土産物屋は骸骨記念グッズが溢れていた。
ビンのラベルはアブサンとある。
飲みすぎると不能になるということで英国では発売禁止になっているあのアブサンとは思えないが。


さて今日のランチは何にしようか、と相談する。
骨付きステーキ系はやめることで意見の一致をみた。(いの)

Les Catacombes
1 Place Denfert-Rochereau 75014
電話 01-43-22-47-63