パリの駐車状況

道路を横切る時、まず左を見ることが自然にできるようになってきた。
車が右側通行というのは日本とは反対ということで、日本での道路横断の習慣(=右を見てそれから左)で車道に足を踏み出すと左から来る車に轢かれてしまうのだ。
パリでも交通安全運動をやっていた。小学校のそばの横断歩道にストップ印の旗を持った補導員が出ている。赤信号でおとなしく待っていると、車が途絶えた時とたん、渡れの合図。これには驚いた。確かに人々は赤でも車が来ないとすぐ道路を渡りだす。
しかし交通補導員が堂々と赤は気をつけて渡れ、と指導するとは!パリ恐るべし。

という訳でも
ないが、パリ
では運転する
気になれない。

理由はいくつか
あるが最も
大きいのは
これ。

この隙間のない縦列駐車で、よくトラブルを起こさないでやっているなと甚だ感心する。

アングロサクソンやゲルマンは明文化した条例・法律がないとすぐ己の権利を主張し
始めいさかいを起こす。我々フランス人は教養ある文化人なので自由に、規制されずに柔軟対応ができるのだ、と昔だれかが威張って言っていたことを思い出す。

一方通行も多い。進入禁止マークだらけだ。
たとえば左に曲がりたいのに、左は進入禁止。右折した次の道は直進のみ、とかを繰り返している内に方向感覚が狂っていく。パリの道は平行していないことが多いので、ひとたび違う道に迷い込むとどこかへ連れて行かれてしまうかわからない。

キチキチに停めるのがマナーなのか、バンパーは車を押し出すためにある、
と割り切っているのか、は不明。
日本だったら俺の車を傷つけたと大騒ぎになること必定。

狭い一方通行の道路でも歩道と自転車道が確保されているのは
日本も見習いたいものだ。

駐車難と環境問題からパリ市はレンタル自転車(べリブVelib )の普及を進めており、
けっこうあちこちにこうしたレンタサイクルの路上スタンドが設置されている。

会員カードを作っておけば(5ユーロ)こうしたスタンドのどこから乗ってもどのスタンドへ返してもOK。

一日30分以内であれば使用料は1ユーロのみ。
もちろん時間超過も精算可能。便利そうだが、パリの道路に慣れていないと怖いし
危険だと思う。
歩道走行は原則禁止。ゆえに車道を走る訳で道路交通法を知らないとマズイ。
赤信号では自動車と同じにきっちり止まって待つ。
また大きな広場は多くの道路が交錯しており、車の流れに合わせた交差点内への
進入と離脱のタイミングがけっこう難しく、観光客にはあまり勧められない。(いの)