国立ピカソ美術館 (ヴァロリス)

パリのピカソ美術館は来年春まで改装のため休館だ。
ピカソは20世紀の最大の天才と信じる私には実に残念なことである。
パリ以外のピカソ美術館はフランス国内では、コートダジュールのヴァロリスに国立美術館、アンチーブに市立美術館、他にスペインのバルセロナとマラガの計4か所だ。
ヴァロリスは滞在しているホテルのあるアンチーブの隣町、国立という名に魅かれて
この美術館を訪れた。

いかにもコートダジュールというのどかな雰囲気だが
ヴァロリスは陶芸の町として古くから有名だ。
ピカソはこの町に1948年から1955年まで滞在した。


美術館壁面のデコレーション 中世の戦士の鎧と盾のイメージか
 
陶器2点 ピカソはこの町に来て陶芸と言う表現方法に没頭したと言われている。


彫刻の展示はこれだけ。

この美術館は正式名称は「戦争と平和・国立ピカソ美術館」である。
目玉作品(戦争と平和)は礼拝堂の壁面に描かれている。
ピカソ70歳の作品で彼の代表作のひとつ。
奥にちらっとと見えるのは「世界の4つの部分」。この作品の両脇にそれぞれ「戦争」と「平和」の壁画がある。
監視のこわいマダムが撮影禁止と目を光らせているので外の部屋からこっそり撮影。
ルーブルやオルセーなどパリの美術館はフラッシュさえ焚かなければ撮影ОKなのに……、とはカメラマンいのの感想。

驚いたのは地元小学生のグループが課外学習なのだろうか、先生に引率されてこの名画の模写をしていたことである。
美術の課外授業とは小学校のまわりの風景の写生しかなかった私には信じられない教育である。

ここには抽象絵画家、アルベルト・マネリ(1888−1971)のコレクションもある。


色彩が
きれいだ。











展示作品の点数は少ないが、印象深い美術館だった。(とら)

Musee National Picasso
La Guerre et la Paix
1 place de la Liberation, 06220 Vallauris
電話 04-93-64-71-83