友遠方より来たるーその2 寒波と共に

東京からロンドンに1週間の予定で遊びに来ているアイ氏が日帰りで我々のパリ生活をのぞきに来てくれた。日本人としては初となる来客だ。

英国時間7時過ぎのユーロスターでロンドンを出発、パリ着が10時過ぎということで、パリ北駅まで迎えに行った。
暖かい日が続いていたので油断していたが、この日は零下3度まで下がり、被り物を忘れたとらはいのから帽子を借りて、いのはコートのフードを初めて出してかぶる。
ユーロスターは地下ではなく一階の昔からのプラットフォームに着くので、外気と直結しておりものすごく寒い。
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旅慣れたアイ氏はプラスティックバッグひとつで到着、3か月ぶりの再開を喜び合う(ハグはなし)。自宅までは観光を兼ね路線バスに乗る。東駅、ポンピドーセンター、市庁舎前、コンシュルジェリーを見ながらセーヌを渡るとサンジェルマン、リュクサンブール公園を右に見てパリ天文台を通過すると我が家のあるダーンフェルロシュロー広場、ここで下車。部屋に入って一安心、とにかく暖かい。
一休みし、部屋を案内している内に昼食予定時間となる。外は極寒。この日のために日本から持ってきていた靴下に貼るタイプのホカロンを全員着用して出発。
以前行ったことのある Au Bon Saint-Pourcan でお昼。カモやウサギのテリーヌで始まる前菜、タラの身入りマッシュポテトや牛のほほ肉の煮込みの主菜。ここの店自慢の赤ワインを2本空けた。
    

店の近くにあるサンシュルピス教会前広場の噴水も凍っている。
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食後セーブルバビロンまでのの散歩途中に洒落た紳士物の店をアイ氏が発見。
余談だが、アイ氏は高校時代にテニスラケットを抱えて道に立っていたところ、通りかかったジャニー喜多川さんに「きみぃ ジャニーズに入らないか」と言われたというエピソードがあり、今でもファッショナブルなおじさまです!


店頭にはソルド印もあるので入ってみる。かねてから冬物のコートをセール期間中に買いたいと考えていたいのはさっそく試着、定価780ユーロのダウンが7割引き240に釣られ即購入。アイ氏もカシミヤのブルゾンを衝動買い。その後ボンマルシェデパートで暖をとり、とらは買い物袋を持って家へ、いのとアイ氏は観光へ出発。(とら)

アイ氏には20年ぶりのパリ。モンマルトルへ行きたいとの希望なので、とりあえずモンマルトル近くのクリッシー広場までのバスに乗る。広場では乗り換えバスが見つからず、適当な見当で歩き出すが、モンマルトル墓地の外周で道に迷ってしまい、そうこうする内に寒くて堪らず走って来たバスに飛び乗る。こちらのバスは乗り換え自由・1時間半有効なので好き勝手ができる。着いた先は思惑とは反対の、高架環状高速道の見える北のはずれだった。兎も角寒い。ホカロンの効能も薄れたこともあり、モンマルトル散策計画は断念。市の中心部行きの暖房の効いたバスでの市内観光に方針変更を余儀なくされた。バスはシャトレ止まり。気合を入れてノートルダム寺院まで歩く。寺院の尖塔の間に月が昇っていた。
 
その後オデオンまで歩き、カフェで熱々のホットワインを飲み息を吹き返した。
とらと当地駐在の後輩も集合し7時過ぎから生ガキで夕食。ユーロスターは9時半発だが通関も考慮し8時過ぎには店を出なければならなかった。やや気ぜわしかったが、それでも生ガキ2ダース半とサンセールをしっかり2本飲んでお開きとなった。
アイさん、来てくれてありがとう!(いの)