アルプス・ローヌ地方への旅の眼目

我々のパリ滞在期間も残り4カ月を切った。行きたい都市を確認して、イベント・季節を考慮して、これからの旅行の計画をたてる必要がある。夏の終わり、アルプス・ローヌ地方にでかけることにした。
リヨンは、食文化を大切にする(単なるくいしんぼう)の我々にとって絶対に行きたい
食都だ。特にリヨン郊外にある三ツ星中の三ツ星:ポール・ボキューズはふたりとも
過去一度行ったことがあるが、再訪したい。
それに加えて、リヨン出身でロス在住フランス人の友人から推薦されたアヌシー湖畔にあるオーベルジュ・マルク・ヴェラ(一つ星)、上高地帝国ホテルに去年行った時ホテルのシェフから薦められたヴァランスのピック(三ツ星)、とレストラン中心の旅行を企画
した。レンタカーをしなければならないが、レストランで食事したあと車の運転では、
いのがワインを楽しめない。ちゃんとワインを心いくまで飲めるような行程にする必要がある。
ということで、初日リヨンまでТGVで行き、お昼をポール・ボキューズ
その日はリヨン泊。翌日からレンタカーをして、アヌシー湖へ向かい、夏しか営業して
いないというオーベルジュ・マルク・ヴェラに一泊し夕食。
せっかくだからモンブランを見てフランスきっての避暑地アヌシー湖のアパートメント
ホテルで2泊してくつろぐ(台所付きなので、ここで持参の素麺を食し体調を整える)。アヌシーからヴァランスへは約180km、レンタカーで向かい、ここで車を乗り捨て
一泊、翌日のお昼をピックで食べてから3時半のТGVでパリに戻るという5泊6日、
ミシュラン星合計7つを廻る旅程をたてた。

 ←ポール・ボキューズ(☆☆☆)
 
←マルク(☆)
 
←ピック
(☆☆☆)


リヨンへはもちろんパリ・リヨン駅から、ТGVは458キロを2時間で走る。
ТGV利用も慣れてきたが、どうしても分からないのは値段の仕組み。今回の例では、朝パリ発→リヨンが1等で一人63ユーロ、帰りのヴァランス→パリは2等で一人
99ユーロ。ヴァランスの方がリヨンよりややパリから遠いが1・2等の価格逆転は理解に苦しむ。

パリ⇔リヨン線は古いので出来れば往復1等に
したかったが、値段と相談して行きだけにした。


1等はゆったりした座席、2階席でながめも良い。しかし指定された席の向きが進行
方向と反対。居心地が悪いので、後ろの方の空いている進行方向向きの座席へと
移った。日本だと座席は進行方向に合わせて向きを変えられるが、フランスの列車は固定されており、中央が向い合せの席。指定を取る時、席の向きという点にも留意が必要だ。

Lyon Part Dieu駅

11時リヨン・パ・デュー駅に到着。ホテルは駅前のはずだが、どの出口から出れば
いいかわからない。出口の案内が、東とか西とか通りの名前とかでなく、単にアルプス側、ローヌ川側との表示。地元の人には一目瞭然の説明だが、地理感覚のない初めて来た人間にはどっちがアルプスだか全く分からない。いのがカンでこっちだろうという方に向かい、売店のおばさんに確認した。確か信州松本駅もアルプス口、お城口とかだったなと思いだしながら駅から出ようとした途端、強烈なにわか雨となった。
ホテルは駅前広場の向こうに見えているが、雷も鳴り出す天候となり、しばし駅で雨宿り。この間に明日借りるレンタカーオフィスをチェック。
Hotel Campanil

11時半を過ぎても降り止まなければ、荷物を持ってタクシーでポール・ボキューズへ行こうと覚悟していたが、ちょうど11時半に雨は小降りに。ホテルに駆け込むとチェック
インの時間は12時からだったが部屋に入れてくれた。
荷物だけ置いて即、駅に引き返しタクシーでポール・ボキューズに向かった。(とら)