パリのアパート

短期滞在アパート入居時の最大のポイントはチェックインの段取りだ。
ホテルと違って借りる部屋は個人所有で、そのオーナーといつ、どこで、何時に
待ち合わせるか、を事前にメールで決めておく必要がある。
ホテルのようなフロントがあるわけではない。待ち合わせた初対面のオーナーから
鍵を受け取り、部屋や設備の説明を受けるのだ。
フランス国内用携帯電話を借りていかなかった我々は、前もって決めた待ち合わせ時間に遅れたら連絡するすべもない。
ワルシャワからの飛行機は幸い定刻通りパリに到着、空港からRERでダンフェル駅へ、今度のアパートまでは徒歩約8分。大家と玄関で夕方の6時45分の待ち合わせ,時間ぴったりに着いた。アパートはモンパルナス墓地のちょうど真向かいだ。

玄関から見た景色。モンパルナスタワーが墓地の上に見える。

建物は7階建て。画家の聖地モンパルナスが近いせいか、正面はアトリエ造りだ。


内庭を通り部屋は3階(日本の4階)




日本人所有ではないので、設備に対する感覚が違う。
階段しかなかったら重い荷物を階上まで自力で運び上げなければならない。
バスありといってもそれはシャワーということもある。エレベータとバスタブの有無は事前にメールでしつこく確認しておいた。

エレベーターはあるにはあったがメチャ狭い。
荷物は二度に分けて搬送。大人二人がやっとの空間だ。
フランス人二人なら密着せずに乗ることはできない。
知らない同士だったらすごく居心地が悪いだろうと想像する。

バスタブは狭かったが想定の範囲。
フランス人が肩までつかるには膝から先が出てしまう。

ベッドもやや小ぶり、フランス人夫婦ならどちらか落ちそう。





想定外だったのは電子レンジ。電気釜はないことを前提に、最初からコメは焚かず
真空パックのものを電子レンジで調理しようと思っていたが、電子レンジがない。
更に意外だったのは、テレビがない。電話もない。外界とは遮断されてしまった。

トイレは、日本のビジネスホテルも負けるほどの省スペース。

お尻をおろした後に足の着地場所を探す
必要がある。



パリの古い中級アパートの典型のようで、床はきしむ、上の音は聞こえる、換気扇はないなど、問題は多々あるが、一番困ったのはゴチャゴチャあるオーナー所有の
装飾品。どうやら妻がイギリス風のインテリアに凝っているらしく、我々の荷物や衣服を置くすき間もなく本や小物がいっぱい。
入居時に設備品の紛失・損傷にそなえてデポジット500ユーロを取られたが、
このような骨董品を心配したものと思われる。
骨董品を壊さないように整理してなるべく目につかないところに片づける。
入居時

整理後 花を飾ったりしてます。

せっかくの可愛いカップだがごみ処理のほうが優先。
入居時

食器を洗い直したりした整理後 違いは?


これで3週間のパリ生活準備OK。(とら)