暮・正月

晦日の朝は前夜来の小雨。
前夜たらふく食べ満腹だったせいか眠りが浅く、起きても薄暗いだけなのでなにもやる気がせずお昼となる。アップルパイを半分食べてお終い。
夜はインスタントラーメンを啜ってお終い。フレンチフルコースの反動。
エッフェル塔の広場でカウントダウン見物、など間違ってもしてはいけませんよ。群衆があふれ、テンションの上がった若者達が騒ぎ、ビール瓶が飛び交い非常に危険ですよ」と旅行代理店の人から脅されていたので、天気も悪いし終日逼塞してました。

元日も小雨。
食料品のストックがなくなり、買い出しにレンヌの青空市に出かけた。
元日+日曜だが休まない店もあるらしい。
バスに乗り回数券を印字しようとしたら、バスの運転手が今朝はタダと言う(正確には、言ったと思う)。パリ交通局はなかなか気前がいい。
市場は閑散としていた。ちらほらと出店しているだけで話にならない。
ところが戻って来た我が町ダゲール商店街では結構な数の店が開いていた。チーズとウィスキーを買いこんで戻ると11時半。ウィーンのニューイヤーコンサートをやっているTV チャンネルをあわてて探す。今年の指揮者はネクタイなので、楽団員も皆ネクタイ。ポルカを一曲聞いたところでお昼になりニュースに代わってしまった。これってひどいよね。〆の定番ウィンナーワルツが聞きたかったのに。
でも午後にベルリンフィルのガラコンサートの中継録画を観ることができた。
内田光子ショパンのピアノ協奏曲をやっていた。ロンドン在住、今年63歳。海外で体調管理をしながら一流を張ってるのだから大したもんだ。
そのあとは中国のユジャ・ワン。思い入れのこもった年寄の演奏とは対照的な若さ溢れるダイナミックさが印象に残った。

夜にシャンペンでささやかに新年を祝っただけで、この二日間は地味だったなあ。(いの)