晴れ時々雨のお花見

ソー公園でのお花見。下見にいったのが3月29日、そのころは天気が良く、もう次の週には満開かと思われたのだが、それから天候は悪化、冬に逆戻りの肌寒い日が続き、とても外でチャカポコという雰囲気ではない。そのうち季節はめぐり、そのころやっと芽が出始めたマロニエは今や花が咲きだし、いったい桜は咲いたのか、散ってしまったのか、まだもっているのか分からない状態であったが、4月第3週の週末、もうこの日しかないのではと計画をたてた。しかし天気予報では午前中は雷雨とあり、いったん中止を決めたが、当日朝起きてみると快晴、あわててテイクアウトの店に電話して枝豆、コロッケ、鶏の唐揚げを注文し、卵焼きを作って出かけた。
下見の時にはまだ若芽だった右のポプラ並木はすっかり新緑という風情である。
 
前回来たとき咲き始めだった白い桜は散っており、花はほどんど残っていない。
ピンクの桜の咲く一角へ向かうことにする。

ピンクの八重桜は満開で散り始めている。
下は誰にも荒らされていない桜のじゅうたんだ。
 
花見の場所を決める。
 
敷き詰められている花びら上に持参したゴザをひき、お弁当を出し、
冷やしてきた白ワインを抜く。 
 
すっかり花見気分が盛り上がっているところに一天にわかにかきくもり急に雨が。
傘をさし、様子を見る。激しい雨ではないがなかなか止まない。あわてて桜の木の下の雨を少しは防いでくれそうな場所へ移動する。すると今度は陽の光がさす。雨に洗われた桜はまたしっとりと美しい。まわりの花見客をみると、みな雨でも引き上げず、
待機していた。
待ち合わせをしていたM氏がちょっと遅れて到着、かなり濡れている。
日向にでてみんなで濡れたコートやタオルを乾かす。
 
← 
日陰で分かり
にくいが、枝に
タオルを干して
いる。敷いて
いるゴザは
スーパーで
3ユーロで
買ったもの



するとまた雨模様に、傘をさし、ワインを抱えて木の下に避難、今度の雨は短かった。また晴天、桜はいよいよ美しい。
 
しばし、М氏が持ってきてくれたビールを飲んでまた花見、青空に花が映えている。
持参したおつまみがなくなりかけた頃、また雨が、今度は止みそうにない。
周りをみると、いままで動じなかった花見の人々も帰りかかっている。
時間も3時過ぎ、我々も店をたたんでソー公園を後にした。 
しかし駅に着くともう雨は止んでいた。
日本でのお花見は晴れか雨、雨なら中止ときっぱりしていたが、雨の後の花が
美しかったりして不思議なパリのお花見でした。(とら)