サント・シャペル

サント・シャペル礼拝堂はシテ島の裁判所の敷地内にある。
いつも長蛇の列で、ここにサント・シャペルがあると知らない頃は裁判の傍聴の人の
列だと思い込んでいた。
ミュージアム・パスを買って美術館巡りをしていた時、ここに来た。ミュージアム・パスの利点は切符を買う列に並ぶことなく、水戸黄門の印籠よろしくさっとかざすだけで
通り抜けられることにある。
着いた時、20mくらいの列ができていたが、すかさず最前列へ行き、係員にパスを
かざすが全然効き目がない。最後列を指さしあっちへ行けとの素振り。おかしいなあ、と思ったが仕方なく並ぶ。ところがこの列は遅々として進まない。30分ほどかかり
やっとゲートにたどりついてその訳が分かった。空港並みのボディ・チェックをやって
いる。礼拝堂へ行くのにベルトまで取りセキュリティボックスをくぐらなければならない。裁判所と同一敷地内なのでいつもヘビーチェックを受けなければならないのか、その日はたまたま特に何か重要な裁判でもあったせいなのか、それともこの裁判所自体が
革命前の高等法院宮殿だからなのか、良く分からない。
裁判所正面       礼拝堂正面

聖王ルイ時代の1248年たった1年半で
完成させた



下の礼拝堂。

やや狭苦しい印象は、昔は宮殿
職員用の礼拝堂だったせいか。


らせん階段を登った2階の礼拝堂は一転して、広く高い。周囲にパリ最古(13世紀)の大ステンドグラスが張り巡らされている。
合計1134の場面が描かれ、聖書物語となっている。
  
15世紀のバラ窓。黙示録。

柱には12使徒の立像が。

そのあとコンシエルジュリーへ行こうと裁判所内へ紛れ込んだが見つからず。
さすが元宮殿だけあって立派だ。囚人の廊下や広間をウロウロ徘徊した。
 

なんとなく裏口のアルレーホールから外へ出てしまった。
裏口は正義の味方ライオンが番をしている。
こちらには誰もいない。
今度来る時こちら側から入れないだろうか、
召喚状のコピーでもあれば入れるだろうか、と考えた。(いの)