マルメゾン城
モネ終焉の地ジヴェルニーからパリへ帰る途中、ナポレオンの皇后ジョゼフィーヌ終焉の地マルメゾンに向かった。
マルメゾンはパリの西14キロ、パリの近郊だが公共交通を利用すると地下鉄とバスの乗り継ぎで時間がかかる。この機会にレンタカーで行くには最適な場所である。
ナポレオンのエジプト遠征中に独断で買い、帰還した夫はそれを知りむっとしたが後の祭り、というこの館(シャトーと呼ばれているが、城と言うより館という規模ではないか)をジョゼフィーヌは愛し、せっせと内装や庭造りにお金をかけていたということだ。
図書室
食堂
ジョゼフィーヌの寝室
寝室の内装。白鳥のデザインの椅子。このモチーフがけっこう多い。
白鳥が好きだったのか?
ジョゼフィーヌ。最後の言葉は「ボナパルト…エルバ島…ローマ王」
ナポレオン。最後の言葉は「フランス…軍隊…ジョゼフィーヌ」
ジョゼフィーヌが死んだのはナポレオンが失脚してエルバ島に流されていた時。ふたりが離婚してから4年がたっていた。享年51歳。意外と若い。 一方ナポレオンはその
翌年1815年にエルバ島からの帰還を果たすものの、ワーテルローで敗れセント・ヘレナ島へ流刑となる。流刑の地へ旅立つ前、このマルメゾンの館に立ち寄って4日間
過ごしたという。その死はそれから6年後、52歳であった。
この館はジョゼフィーヌの連れ子ウージェーヌが相続した。彼はバイエルン王家の姫と結婚し、その血脈は現在のスエーデン、デンマーク、ノルウェー、ギリシャの王家へと
つながっている。ナポレオンの血筋は残らなかったが、ジョゼフィーヌの血脈は残った。
庭側から見た館。ガードバンカーのような窪地がある。ちょっとセントアンドリュース
18番ホールのような雰囲気。ところで、庭は英国風である。
250種ものバラを集めていたというバラ好きだったジョゼフィーヌ。
今は白のツルバラだけが咲いていた。
車庫?に展示されていたベルリン馬車。ルイ16世一家が逃亡を図った時の乗り物が(もうひとまわり大きいかも知れないが)これだった。
ベルリンの名が冠されているのはなぜだろう?
昔から乗り物のブランドはドイツ製だったのか?
今ならベンツか?
観光客も少なく、館も庭もブルボン家の城と比較すると豪華とはいえない。
晩夏にふさわしい訪問であった。(とら)
Chateau Petite Malmaison
Musee PT 入場料 @6ユーロ