アンヴァリッド 

アンヴァリッド(廃兵院)はルイ14世が退役傷痍軍人の療養施設として建てさせた。
彼の時代は戦争に明け暮れており、多くの傷病兵が発生、その受け入れ施設が必要となった。1674年までに完成した建物は4,000人収容できる大きなものだ。
その後方の大ドームは1706年完成、遠くからでも目立つ金色はアンヴァリッドの象徴である。

ドーム教会入口の銘板にはここに関わりのある3人の言葉が刻まれている。

ルイ14世「廃兵院の人々ほど国家に貢献した者はいない」
ナポレオン一世「自分の遺灰はセーヌのほとりに撒いて欲しい」
ドゴール「フランスは剣により作られた」


中に入ると40本の円柱に支えられた巨大な空間に息を飲む。

さらに天井画の豪華さに眼を奪われる。

ドームの真下、半地下の円形納骨堂の中央にナポレオン・ボナパルトの巨大な棺が
安置されている。なんと6重の棺だそうだ。一番内側はブリキ、それからマホガニーや鉛...黒檀、樫が一番外側。
フランス最後の「国王」ルイ・フィリップの時代、イギリスとの7年の交渉の結果1840年ナポレオンの遺体が南大西洋の絶海の孤島セント・ヘレナから帰還したのは死後
19年経っていた。同年12月15日葬儀が行われ、吹雪の中を霊柩車は凱旋門
シャンゼリゼ、ヌイィ橋を渡ってアンヴァリッドへ到着。現在の霊廟の完成を待ってここに安置されたのはナポレオンの甥・ナポレオン三世の治世下の1861年だった。

周囲には12の巨大な彫像が棺を見守っている。ナポレオンのイタリア遠征(1797年)からワーテルローの戦い(1815年)までの諸戦役を現わしているそうだ。






敷石は星形模様      円天井の壁画     金色の祭壇

ともかく壮大・絢爛豪華で溜息が出る。
派手な金ピカを大画面で表示できないのが大変残念だ。

ところで廃兵院というから過去の建物とイメージするかも知れないが、実は今でも
仏軍の精神の拠り所であると同時に退役傷病軍人の施設としても機能している。

現在の病棟     中庭での行進訓練     

新兵なのだろうか、足並みが揃ってないのが微笑ましい(いの)

9ユーロ
Hotel des Invalides
Eglise du Dome
Tombeau de Napolegn
Musee de L'Armee