アラン・デュカス
とらのお誕生日、いのがアラン・デュカスでご馳走してくれるという。
アラン・デュカス本店は三ツ星中の三ツ星レストラン、場所は一流中の一流の五つ星
ホテル、プラザ・アテネである。
とらはがんばってぼかしの着物に花の刺繍の帯。いのも久しぶりのネクタイ。
予約は1時、ランチは12時45分からだったのでほぼ一番乗り。
天井が高く、シャンデリアが豪華。
テーブルには花ではなく野菜のディスプレイ。
豪華さの中でシンプルさを出そうとしたのだろうが、野菜は食べてあげなきゃ可哀相
と思う私にはいささか奇をてらいすぎて、感心しないデコレーションである。
アペリチフはキールロワイアル €25
パン2種類と有塩・無塩のバター2種類
アミューズは小さなエビを炒めたもの。頭も食べられるようにカリッと炒めてる。
お任せコースはひとり380ユーロ。以前ならせっかくだからとコースを頼んだものだが、好きでない食材もあるうえに皿数が多くひとつひとつの料理の印象がうすれる。
それにチーズから続くデザートの波状攻撃に、もう食べられないと残すことも多いので、このごろではアラカルトにしている。
いのの前菜:パテ・ショ(熱いパテ) €100 付け合せの野菜がかわいい。
肉のパイ皮包みのようなもの。
切ったところ
とらの前菜:季節のセップ茸づくし €90
季節のセップがコンソメ仕立て、蒸し物、サラダと3種類の料理の仕方ででてくる。
さすがのプレゼンテーション!
いののメイン:リ・ド・ヴォ €100
リ・ド・ヴォはフランス料理ではよく使われる素材。仔牛の胸腺。
日本だとホルモン焼き屋ででてくるというとありがたみがないが、良く煮込んであり
きちんと仕事のされた一品である。
切ったところ
付け合せの野菜 仕事のし過ぎ
とらのメイン ズズキのオーブン焼き €105
量もちょうどよく、焼き方も文句ない。
思ったより量が少なかったのでデザートまで行きつけた。
デザートのアミューズ
とらのデザート:ババのラム酒漬け €35
ラム酒はこれでございます、と見せられたラベルは1796と大書してある。
ヒェー、すごい古酒じゃと驚いたが、後でじっくり写真を見ると1796年創業だった。
ここまでずーっと100ユーロ前後の金額だったので、35ユーロは安いと思うが、考えてみればいつも行く定食屋だと二人分の値段。
デザートのあとコーヒーを頼むとチョコレートが2種類お供で付いてきた。
取り放題だが、つつましく一個づつ。
ワインはブルゴーニュで統一。白一本(€70)と赤ハーフ(€100)
ラベルを持ち帰りたいと頼んだところ、包装紙に包んでくれた。
家に帰って開けてみたら、ラベルがきれいにファイル紙にビニールパウチされている。裏面は備忘録風に、年月、ワインの詳細、場所などが書き込めるようになっていた。
このようなコレクションの仕方があったのかとびっくり。ポール・ボキューズでも記念に
ラベルはもらったが、単にきれいに剥がしてくれただけだった。
サービスは完璧。しかし水とコーヒー€28をあわせてお値段は合計713ユーロ、
テーブルに置くチップも入れると750ユーロを越える。これも超一流だ。
もう二度と来れないと思うが、またぜひ来たいとも思わない。したがってもう二度と
行かないと思う。(とら)
釣った魚にエサ、それもエビだかタイを与えてしまった。(いの)
Alain Ducasse au Plaza Athenee
25 Avenue Montaigne 75008
01-53-67-65-00
wwww.alain-ducasse.com