ラクレット料理

ラクレット料理とはスイスとスイス国境に近いフランスのサヴォア地方の伝統料理。
ラクレットチーズを温め、溶けたところをハム、ジャガイモなどにからめて食べる。友人の日本舞踏家が自宅でのパーティでご馳走してくれて初めて知ったが、大変気に入ってラクレット専門の電熱器具を購入して東京の我が家でも客があるとよくやったものだ。本場のラクレットを食べたいと思っていたが、なかなか機会がなく、日程も押し詰まり
寒くもなってきたので、ヴァヴァン交差点に近いラスパイユ通りにあるラクレットの専門店にでかけた。







最近凝っている食前酒キール・ヴァン・ブラン。前菜はサラダとパテにした。


いよいよラクレットのお出まし。
具材は生ハムやサラミなど4種類と熱々のポテトが一個。

焼肉用の電熱器の上に一人用プライパンと木ベラを
あてがわれる。

まずチーズを入れる。
 

好みの具を入れチーズが溶け出したところをパンに乗せフーフー吹きながらパクリ。

チーズはさすがに日本の我が家のそれよりもおいしかったが、プレゼンテーションは
ただミニフライパンを電熱器であたためただけで我が家のラクレット用電熱器のほうがインパクトがあった。

そこで、

今度は昔からのやり方でチーズを溶かす店がレ・アール近くにあることを知り10日程
してから行ってみた。
この店はラクレット料理が3種類あり、いずれも二名様から。
最も一般的なトラディショナルを注文。

店内は薄暗く、デジカメのフラッシュを
使って撮ったのでディーテルが飛び、
ピントが甘くなりましたことを予め
お断りしておきます。


生ハムとサラミ、ポテトの具は先の店と同じだ。

チーズを熱する器具が据え付けられる。真ん中に250グラムのラクレットをぶら下げ、両脇から電熱器で熱する、というのが伝統的な手法で、今やパリではなかなか見られない珍しい物だそうだ。

熱されたチーズは次第に溶け出し、最初はタラタラと、だんだんドロリ、ドロドロと受け皿のミニフライパンに垂れてくる。フライパンに具をあらかじめ置いておくと、その上に溶けたチーズがダラ〜リと落ちる。 それを素早くパンかジャガイモの上に乗せ、ハフハフ、パクリと頂く。ナベ料理に近い感覚で結構忙しい。

 ←右上が電熱器
電熱器を近づけると溶け出し、離すと止まる仕組み。溶けるスピードを自分で調整する。


巨大なチーズの塊を両サイドから熱するので二人前から、というのは納得できたが、
3人前はどうやるのだろう、との新たな疑問が湧く。

最初見た時こんなに食べられるかいな、と思ったが、ワインをゆっくり飲むヒマもなくあっという間にチーズ完食。満腹で具の方が残ってしまった。
なんといってもプレゼンテーションがすばらしい。本格ラクレットは、ただチーズを鍋で
溶かすという単調なフォンデュより面白かった。(いの)

〜 一軒目 〜
昼定食 二人前    21.8
食前酒+コーヒー   13.9
ワイン・カラフェ   14.
合計         49.5ユーロ

Les Fondus de la Raclette
209 Boulevard Raspail 75014
01-43-27-00-13  

〜 2軒め 〜
Raclette Traditionnell 44
ワインと水       11.5
合計          55.5ユーロ

Les Montagnards
58 rue Jean Jacques Rousseau 75001
01-40-26-78-75
www.lesmontagnardsparis.com