ポーランド後記

ワルシャワ滞在中の書き残したことをいくつか記しポーランド編の最終
としたい。

ー ショパン命日のミサ10月17日(土) 雨 −
この日のショパコンはお休みで、ショパンの心臓が安置されている
聖十字架教会で追悼ミサがあった。
整理券が出ているとか、2時間前から列ができている、とか事前に
いろいろな情報が飛び交っていたが、並んで座るか、立ち見か、
並ぶのは得意でないわれわれは開始時間8時の15分前に行った。

行列は解消されていたが、教会の中は満員電車並の混雑

この日演奏されたモーツアルトのレクイエムは、ショパンのパリでの
葬儀で演奏されたもの。
荘厳な演奏と美しい合唱が始まるが、音しか聞こえない。
満員電車と同じように時間がたつとそこそこの周りにスペースが確保され、
伸びあがるとちょっとだけ前が見える。ポーランド人男性は背が高いので非常に
邪魔である。
なんといってもショパンの命日にショパンの心臓が安置されている教会での演奏
という最高の舞台装置。
雰囲気のせいか涙が込み上げてくる。1時間ほどの演奏が終わると、
足はガタガタ、咽はカラカラ、急いでビールを飲みに向かった。(とら)

ー ワジェンキ公園 −
ショパコン・マンガ「ピアノの森」の主人公カイ少年が心の安定を求めて
コンクール中しばしば訪れる場所である。ショパンの森と呼ばれていた。
5年まえ最初に来た時も行きたいと思ったが、2010年の滞在は短く
そのうえものすごく寒かったので機会を逸した。
今回もほとんど雨でダメかと思ったがワルシャワ滞在最終日午前中薄日がさした。

入り口から始まる並木道

池のまわり

森の中へ

初秋

この公園はショパン像があることで有名

白バラは最後の花

りすがちょろちょろと出てくる

人懐こく、逃げない


ワジェンキ公園のすぐ隣のロシア大使館前には

ポーランド人民にごめんなさいをする
ブレジネフ像があった

そんなわけないか…… (とら)

ー 英語放送 ー
このアパートのケーブルТVには英語放送が二つあった。
CNN、BBCやアルジャジーラではない。
DW(Deutche Welle)とRТ(Russia Today)だ。
なにせこれらを発見したのはパッキングを完了し空港行のタクシーを待つ少しの間、時間潰しにチャンネル・サーフィンをしていた時偶然見つけたのだからあまり大きな
ことは言えないのだが面白いので紹介すると;

DWはCNNに似た世界ニュース(シリア難民問題からフィリピンの台風の被害まで)のあとに、ミャンマーあたりでの、ブリキでの手作り太陽光集光装置によるエコ発電のレポートだった。
一方RTはカルザイ元大統領との衛星インタビューで、世界最強の米軍がこれだけ
長期間戦ってもタリバンを屈服させられないのはナゼ?とのテーマでアメリカ批判。
番組予告では Watching the Egle (イーグル=鷹=米国の紋章)というタイトルで反米プロパガンダを張っていた。
参考; www.rt.com

ドイツとロシアがポーランドなどの中欧で電波合戦をしていることを初めて知ったが、その両国の姿勢が放送内容に表れており興味深かった。
そういえばNHKの国際放送が茶の湯や生け花、おもてなし、などという生ぬるい
放送しかしていないことをふと思い出した。(いの)

さよならワルシャワ
次は5年後に来ます。(とら)