ワルシャワのアパート

ショパンコンクールへ行こうと決めた時、最初に確保したのはアパートメンントホテルだった。 夕方の部の演奏が終わるのは8時半近くで、その後食事に行くと9時頃になる。 ワルシャワのレストランは閉店が早く、もう台所の火を落としているところも多い。 ポ…

ショパンコンクール その1

2015年、年初からショパン・コンクール(以下ショパコン)行きの予定を立て始めた。 とらにとってオリンピックより重大なイベントなショパコンは5年に一度開催される。前回2010年に初めて行き、若きピアニスト達の(完成されたプロにはない)真剣さ…

ワルシャワへ

さていよいよ今回の欧州旅行のメイン、ワルシャワ行きは日曜の昼便であった。 電車は空いており、10時半にはシャルル・ド・ゴール空港ターミナル2−Fに着く。 ここだけでナリタ並の規模だからターミナル1との総体では10倍くらいだろうか。 コンコース…

土曜日のご飯

ブローニュの森・バガテル公園からのバスは北駅行きだった。 パリの西のはずれから北東方面を東へ町を横切る路線で、どこで降りるかは 決めずに、しばらく街並みを見物して行くことを決めた。 安上がりな市内観光バスの旅だ。20分ほど乗った頃だろうか、教…

バガテル公園 秋のバラ

日曜から8泊ほどパリから離れる。 その前日、秋のバラを観賞しようとブーローニュの森にあるバガテル公園へ行った。 パリに戻ってくるのは10月20日過ぎ。そのころにはバラはもう終わっているし、 天気も悪くなっているのでは、と快晴の朝、9時半の開園…

懐かしの店

実は今回のパリ行にはこれといった目的がない。 真の目的は別にあり、ついでだからどうせなら懐かしのパリに行くか、 というノリで来てしまった。 センチメンタル・ジャーニーである。 という訳で、まずはダゲール街の懐かしの店ブーケでお昼。 3年前、初め…

懐かしのネズミ山公園

二日目の朝、やっと陽が昇った8時過ぎにホテルを出る。 駅前広場のアカシヤはもう黄葉し始めていた。 昔一年間歩き慣れていたルネ・コティ通りを公園に向かう。 モン(山)スリ(ネズミ)公園は一周約1.5km程度。 多くの樹木に囲まれた英国式公園で 初…

パリ到着初日

当初はシャルル・ド・ゴール空港から電車でパリ市内へ向かう積りだったが、なにせ早朝4時。荷物は22kg超の大トランク2個、エアウィーブと機内持ち込み小トランク 2個。いつ来るか分からない始発電車を大荷物をかかえて待つ気がせず、奮発してタクシー…

突然の再開

前回パリから帰国してから2年10ヵ月が過ぎ、月日の経つのは早いもので、いのも とらも前期高齢者となってしまった。 そして今年2015年の秋10月、再びパリへ向かうことになりブログの再開となった。 羽田に夜9時着。ラウンジでキツネうどんを食する。 新し…

いのとら日記交流会のお知らせ

いのとら日記を愛読してくださった方々ありがとうございました。 交流会をという声に応えて以下の日程を設定しました。 ご都合のつく方はぜひご参加ください。日時:2月2日(土)午後4時から6時場所:有楽町線/都営大江戸線「月島」駅から7〜8分、 隅…

東京からパリを見る

パリから帰国し早いもので、正月をはさんで3週間近くになる。 今日は近所の蕎麦屋で昼酒を飲み帰宅したばかりで気分がいい。 その勢いをかって、帰国後感じたことを徒然なるままに書き出してみようと思う。・ 東京の外食はパリより高い! もちろん価格帯に…

ルーブル絵画ベストテン

「モナリザ」とか「民衆を導く自由の女神」のような超有名絵画を除いてそれぞれベストファイヴを選んだ。併せてベストテン。 ガイドブックに載っている必見の絵以外にも素晴らしい絵はたくさんある。 我々の選んだ絵にも注目してもらえればうれしい。とらの…

いのとら対談

とら:「いのとら日記」よく続いたね いの:今年の1月1日から始めて日記をつけた日が334日、これは記録だ。 とら:2月に会社の後輩Y氏からブログの更新頻度をあげたほうがいいとの アドバイスがあってから、毎日更新しようということになったんだよね。 …

クスクス

出張で来ていた頃、パリの食事で好きなもののひとつにクスクスがあった。 今回の滞在中に是非専門店で食べたいと思っていたが、意外とチャンスがなく、帰国ぎりぎりになってモンパルナスにおいしいクスクス専門店があるという情報を得て、 モンパルナス墓地…

ポリーニとベルリンフィル

帰国も迫った12月半ばに雪のベルリンへ行ったのはポリーニとベルリンフィルの共演でモーツアルトのピアノ協奏曲21番を聞くためだった。これもネットで発売日に予約したのだが、なかなかつながらなく、やっと取れた予約の確認メールは「おめでとう、席が…

今年最後のオペラ観劇

パリではオペラを見ようとオペラ座の会員になり、せっせと通った結果、滞在中パリで 7回、南仏の音楽祭で2回、その後ウィーンで3回と計12回もオペラを観てきた。 今年最後のパリ・オペラ座の演目は「カルメン」だがさすが人気オペラ、なかなか予約がと…

軽食イタリアン

パリのイタリアンは不味い店が多い。 スパゲティはどんなにアルデンテと頼んでも柔らかい麺が出てくることばかり。 本当はスパゲティが好きなのにペンネやリガトニばかりを注文するようになる。 この店はイタリアンお惣菜屋だが、奥のテーブルで食べさせてく…

ペルガモン博物館

市内を流れるシュプレー川と運河に囲まれているので博物館島と呼ばれる島というか中州がある。東京で言えば月島か霊岸島みたいなもので、狭い水路を橋で渡るだけ なので島という意識は皆無である。この中州に5つの大きな博物館や美術館が密集しているので博…

ベルリンの壁

ベルリンを東西に分断した壁は右と左にスッパリ割り切ったものではなかった。 市の中心部をあらわすこの写真のブルーは東西に流れるシュプレー河。赤のラインが壁でかなりジグザクとしている。総延長155kmものこうした壁で西側のベルリンをすっぽり囲い…

パリのクリスマス市

モンパルナス駅前広場のクリスマス市はしょぼい、というより話にならない。 生活臭あふれるグッズ、まるで蚤の市だ。 パリのクリスマス市はこれ ↓ に尽きる。 派手な夜店がコンコルド広場からシャンゼリゼ通りまでの歩道いっぱいに延々と続く。 コンコルド広…

ベルリンのクリスマス市

ドイツではクリスマス市が盛大に行われ、ニュールンベルグやドレスデンなどは規模が大きく歴史も古く、この時期世界中から観光客が押し寄せる。クリスマス市トップテンというランキングにベルリンは入っていない。その理由は規模が小さいからだそうだ。 確か…

冬のベルリン

冬のベルリンへ。ドイツの大地は先の寒波での雪に覆われている。 ベルリン・テーゲル空港は小雪混じりの天気。 気温マイナス5度。ここで事件が! パリで預けたバッグが出てこない 結局38時間後にホテルに届けられたが、バッグの中にはこの日飲もうと持参…

ねずみ山公園 12月

家の前の通りにクリスマスツリーが飾られた。プラタナス並木は丸坊主だ。 12月になって天気の巡りは早くなった。 晴れたり、曇ったり、雨が降ったりが一日の中で何度か繰り返す。 公園のトイレ。左側しか使えずこの一年ずっと男女共用だったが、やっと改修…

ラクレット料理

ラクレット料理とはスイスとスイス国境に近いフランスのサヴォア地方の伝統料理。 ラクレットチーズを温め、溶けたところをハム、ジャガイモなどにからめて食べる。友人の日本舞踏家が自宅でのパーティでご馳走してくれて初めて知ったが、大変気に入ってラク…

冬のモンパルナス墓地

帰国をまじかに控えヴァヴァンで寂しくなった髪を整えてもらった後、 寂しい冬のモンパルナス墓地に立ち寄った。 ←途中にある名も知れぬ石像 サルトルとボーヴォワールの墓にはキスマークが一杯。 以前来た時はメトロの切符が線香代わりだったのに....、季節…

新たなイチ押し中華店

旨くて、安くて、誰の口にも合う中華料理店に出会った。 それはイタリー広場から中華街とは反対の北に向かう大通りをしばらく行く。 歩くのが嫌なら地下鉄カンポ・フォーミオ Campo-formio 駅からすぐだ。山東と名乗る小さな店だ。 我々が入った時、中国人観…

マレを歩く その2

フィリップ・オーギュストの城壁のある運動場からサン・ポール・サン・ルイ教会の裏側が見える。裏手からの風景はロンドンのセント・ポールとやや似ており親近感があるが、表に廻って見る正面ファサードは3層階、ドームの高さは55mと威圧的で好み ではな…

マレを歩く

我々はパリの南端に住んでおり、セーヌ左岸はそれなりに様子がわかってきたが、 右岸はルーブルから西の観光スポット位しか大して知らないことに思い至った。 パリ発祥はシテ島だが、それに次いで古いのはルーブルの東、バスチーユ広場までのマレ地区だ。そ…

住宅地の人気店

家から歩いて15分、大きな道路に面してなく、あっと思うような場所に 「紙に書いて注文する」レストランがある。 フランス語の読み書きは大丈夫というN氏にぴったりの店、と一緒にでかけた。 まず食前酒にキール 定食メニュからそれぞれ選んで、紙に料理…

オペラ・ガルニエ

オペラ・バスティーユができる前、パリオペラ座はひとつ、ここガルニエ宮のことだった。 パリに来るたびに時間があれば見に行っていた。当時の新作オペラでアルビジョア 十字軍をあつかったモンセギュールの悲劇を見たのもここだったし、ヌレエフの白鳥の湖…